2023年7月の一覧

歌うことその⑤歌の好きな人を専門家に選ぶには・声の直し方をご存知ですか

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「歌の好きな人を専門家に選ぶには」

この著書にあったままを写します

歌の好きな人を専門家に選ぶにのには、その人の肉体的ならびに

精神的な資格、それと音楽性・性格・健康・知的能力などに関して、最も厳格的な配慮がなさなければならない。

もしこれらの要求がすべて満たされているとしてもその上に長年の激しい勉強が必要だろう。

経験の示すところによると、「生まれつきの歌手」すなわち「この必要条件をすべてもった人」でさえ、もし徹底的に訓練されたことがなかったならば、遅かれ早かれ必ずその声を損なうか失ってしまうに違いない。

 

危険なのは、器官が最初に完全であればあるほどよけい傷つきやすいためである。

そしてそれが、歌手にとって、発声器官が最初に完全な機能を行っているという天与の恵み物を、常に自分の制御のもとにおいておかねばならない理由である。

歌手は、いろいろの理由によって、あまりにもたやすくおこる機能的なくずれを、どうすれば直せるかを知っておかねばならない。

たとえば、彼が歌わなくてはならない音楽が、どんな声にとっても、たとえどんなに丈夫でどんなに健康な声でも、歌うのに適当でないことがしばしばある。

いっぽう今日の歌手たちは、現代のオーケストラの、だんだん高くなるピッチとだんだん大きくなる音と闘わなければならないだけでなく、また――悲しいことにこういわなければならない——ますます未熟で鈍感になってきた現代の耳とも闘わなければならない。

 

今日のこの投稿の最後に私からもメッセージを送るとしたら

私はどうすれば直せるかを知っているので、もしも、現在歌う事を職業としておられる方で、困っておられたら、どうぞ一度相談ください

お役に立てたら幸いです

 

歌うことその④良い声と、美しい声を議論は不可能

_20230629_114027 (1)良い声とは生理学的かつ合理的に判定できる事で

美しい声とは、聴く側の主観的感情的な判定となるそうです

カルーソーの声は36歳の時には、声は既に壊れていましたが、聴衆はいつも彼に拍手喝采を浴びせていました

それは、彼の芸術の感嘆すべき解釈力のために聴衆はそれを美しいと感じたためです

それは大いにあり得る事です

私自身の話で申し訳ありませんが、私の声も良く摩耗させておりまして、声の質としては、自分でも良いとは思いませんでしたが

コンクールで、精一杯歌い切りました

その時の審査員全員からのコメントは、良い歌を歌っているということで、入賞となりました

 

他のコンクールでも、こんな風に歌う人は聞いたことがないと言われました、そのコンクールでは、賞をいただきました

 

審査員の方からのメッセージには、「貴女は、いい声や、美しさだけではなく、それを超えたもっと特別な何かをお持ちのようです」と

ですがその当時、私は相次ぐ声の不調で、これでは職業歌手としては不可能だと自分では悩んでおりました

しかしこのようなことから、本書にあるように、声の良し悪しは、何をもって良いというのか、悪いというのか、議論は不可能だと自分でも身をもって知る事となるのでした

 

なので、そのような経験からこの講師の仕事が成立していたと思います

 

その後も私は、芸術の解釈を持っても、壊さない声を目指して、ずっと追求してきました

 

それは声の職人になっていくようでもありました。こつこつと毎日の訓練と研究を、努力ではなく、遊びのように楽しく、そうしていることが自分の魂の喜びとなり今日まで続けて参りました

 

理論的なので、合理的に声を操れる方法です

 

喉の開け方、横隔膜の使い方の結果、息が体に入ります

 

質の良い高音の鳴らし方には、脊柱起立筋を使います

 

あとは態勢の取り方もあります

 

優秀な歌手達が、高音を成功させるとき、みなそのような態勢です

 

私の所で習いましたら優秀な歌手達のビデオをよく見て確認してください

 

その使い方は、ほんの微妙な本人の加減で決まります

 

声の鳴る仕組みを具体的に理論的に伝えることができるようにしてあります

 

この本の中にもありました、講師ならば、声の美しさや、質について、合理的に話せるようになって初めて人に教えられるのだと

それを改めて確認して、この仕事を、今度は取り立てて必要とする人に提供しようと、只今環境を整えている最中です

本当に必要で知りたい方にご提供いたします

正しく真っ直ぐな気持ちで継承してくださる方にと思います

歌うことその➂ベルカント

_20230629_114027 (1)ベルカントに関して誤解されていることがあります

ベルカントは、イタリア音楽に限ってそれで歌うことができ、イタリア語以外のどんな言葉でも、それはできないと、思っている人がいる事です

またそのような事が書かれている書物もあるようです

この『うたうこと』という本の中には、それを説明してあります

私にも経験があります

ベルカントと謳うなら、カンツォーネを歌っとけという人、おられます

ベルカントは、基本的に、歌うための器官を効率良く動かして歌っています

 

それは、声楽曲を歌うには、どの言葉で歌っていても共通していることなので、ベルカント流派が必ずしも、ドイツリートをうたってはいけないとか

 

バロックをうたってはいけないとか、そういうものではありません

 

ただ、歌うための言葉作りはしないといけないとは思います

 

また、バロック音楽には、バロック音楽の様式があるので、それを学ばなくてはなりません

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