2020年のパンデミック直前まで

本当に直前まで

何かと私はこっそり、オーディションやコンクールに挑んでいました

努力をしていました

ちょっと話を変えます

人に期待をする、という名の優しい暴力、て、あるのご存知ですか?

こう咲いて欲しいと、自分の欲求をぶつけてくる

そう咲かすために、いろいろ良かれと思うアドバイスを人にするのね

表面だけを見てね

本当はその人がどんな事にぶつかっているかなんて、知ろうともしないし、想像ができないのよね

悪気なんてないのよね

でも、植物を育てていたら、てきめんでしょ!

こう咲いて欲しいと願うあまり、水をやりすぎダメにし、枯らしてしまう

余計な不適切な肥料を与えてダメにしてしまう

植物は、与えられ過ぎる事に、とても弱く耐えられない

意外と、水が足らない、肥料が足らない方が強く、生きようとする

足らない事には耐えようとするよね

私は頭の中にある、これまで培った概念を、ごっそりまるごと入れ換えようと思うんです

いろんな人の影響を受けてしまって、こうであれねばならないと、ガチガチな頭なので

一個の魂という、一個の個体に戻りたいなと、ふと思った瞬間がありました

今それが、できつつあって、いいなと思います

いいなと思えたのは、先日の伴奏合わせに、如実に表れていました

その日の伴奏合わせでの会話全てを聞いていたら、私は物凄く無邪気です

音楽に対して、なんの屈託もなく無邪気に歌いながら遊んでいる

伴奏者さんと、二人で遊んでいる

伴奏者さんも、嬉しそう

なんで歌うのに、苦しむ必要があるんだろう?

苦しんでる姿を見せた方が、頑張ってるように見えるみたいなのね

でも、頑張りどころはそこじゃないんだよね

イチローさんが、アメリカに渡って何年間かは、自分を取り巻く環境に悩んで、それに何年も苦しんだと言っています

野球意外の事で悩む事は、本当に辛かったと思います

可愛そうなくらい悩んだと思う

アメリカに馴染めないという、苦しみ、その中で野球をしなくてはいけない苦しみ

どう馴染んで行くか、の努力を凄くしたと思うんだよね

その努力は必要だし、誰かの適切なアドバイスが必要だったかもしれない

逃げ出したいくらいの気持ちだったと思う

何年間も悩んだと言ってた

きっと奥さんが支えたと思うし

周りの誰かが、その人が勇気の出るような声かけをしたのか

それとも、独りにしてあげて、ただじっと黙って見守るだけだったか、あーだこうだ、人が言うと、こんがらがってしまうこともよくありますよね

その環境に馴染めないことで、大好きな野球を諦めるのか?という葛藤ね

どんなに苦しいか…

その環境は、アメリカ全体から、いじめられていたような状態の環境だったと思うので

普通の精神では、負けちゃうのが普通なんだよね

で、もし負けて帰って来てね、それに対して、お前はダメなやつと、言うかな?

そんな言葉をかける人は、あまりにも、未熟過ぎやしない?

人を励ます、て、本当は、物凄く難しいと思うんだ

愛情で励まそうと思うなら、一度は本当に愛情なのか?

自分の欲求なのか、ちょっと考えて欲しいと思った事があるんだよね

とんでもなく、悔しい思いをしてしまったことがあるんだなあ

私もとんでもなく、職場に馴染めないという葛藤をしたときがあって

それに負けてしまったんだよね

その後、もう一度そのレールに乗ろうとして奮闘してたのに

努力をしたから、誰々君や、誰々ちゃんは!と、同級生の名前を出されたことは

もう許せなくて、どうしよう?と、悩むというそんな冷静な感情ではなく・・・

なんとも表現できません

友達は、「ごめんね、期待に応えられなくて、ごめんね、と、言ってたらいいのよ、何も、自分の気持ちを解らそうとする必要なんてないわよ」と、言ってくれてて、私もそうだなと思うけれどもね

私は歌の人生を通じて一生を悔しさだけでこの先も生きるのはつまらないと思うんだよね

なので、とことん、歌っている時だけは、楽しもうと思います

本当にある一時期は、真剣に、本物の歌を求めて集中して特訓できた時期もあったのだし

決してまやかしの歌を歌ってるつもりはないのでね。

私はそういう歌の人生を歩もうと思います

もう、無い勇気を振り絞って、変に挑んで行くことはしないと思います

散々それをしてきて、いい歌なんて歌えた試しがありません

それも勝負の時にです

気持ちに無理をするからです

いつもいつも、必ずしも勝っていないといけないのか?と

自分の弱さに負けてしまう人生だってある

私の歌の人生は、己の弱さを嫌と言うほど受け止め、その想いを噛み締めながら生きた人生でした

それは残念だけど、『だから?』みたいなところもある

何が私にとって幸せなのかは、私にしか解らないことで、人に説明をする事でもなく

また幸せになるのに、誰かに許しを乞う事でもありませんものね

ほんとに、なんという人生を歩んでしまったのかと思うのよね

最後はあっけらかんと言ってしまいますけれどもね

だから?という感じ、本当に・・・(veramente )

最後私は、在原先生を物凄く楽しませてたと思う

私の声には、私の想いが載ってたからね

魂の叫びと言わんばかりに歌っていたからね

一晩で600万稼いで行った歌手がいて、あれに成ろうたって、なれるもんじゃないよ、大したもんだよ、て、私に言ってたからね

何か感じさせるものがあったんだと思う

あの小さなレッスン室のなかで、私は先生というたった一人の観客に向かって

どや!と言わんばかりに歌ってた

上手下手じゃない!

上手下手で言うと、もっと上手な人はいたかも?

私のあの想いは、誰にも真似できない

本気で、一回一回のレッスンを、四年半も、イタリアのスターを目指して歌ってたのだから

その想いのほどは、誰にも真似はできない強い信念をもって歌ってた

そういう想いの載った声だったから、最後は、先生が、イタリアのテノールみたいと言って周りのみんなを笑わせて、あの世へ旅立ったんだあ

 

もう、すっぽり概念を変える事ができたら、私の人生は、本当にもっと楽しくなると思います

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