先日、本番だったのですが、妹の感想が、舞台人としてのオーラがないとの事。悲しいです。少し、上手く歌おうとし過ぎたのでしょうか?なんだか伸びやかさが出ませんでした。
Brava!のかけ声もかかって、カバティーナの前では、拍手も頂いて(終わりと思った方がおられたのでしょう。一瞬途切れますから)それが励みになり、気持ちが盛り上がり結果的に良かったのですが、妹の感想は率直で、上手だか、感動はない、というまさにその通りです。素晴らしかったと言ってくださる方もおられますが、やはり専門家達の感想も、「良かったよ」という労いの言葉はかけてくれますが、本当に感動を持ったお誉めの言葉ではない事は感じるのです。何より、自分が一番わかっているのです。
妹は全くの素人ですが、いつも私を応援してくれています。そんな妹が言うには、もっと舞台に立たないと、との事。やはり舞台で鍛えられる声があります。率直な感想です。家族だから、聞ける本当の言葉です。
昔は、先生は、舞台の人、と、言って貰えてたのに、最近は、すっかり、街の歌の先生に染まってしまったようです。
妹の罪なき感想ですが、とてもショッキングな感想でした。しかし、これからは、生きて行かなくてはならないので、仕事と、舞台との両立はかなり難しいです。悲しいけれど、生きて行く事を考えると、実は今が精一杯のように思います。先生業に染まらないと、生きて行くという事ができない気がします。両立が上手く出来ているという事は、時間と体力に限界もあるので、練習量も自分が思うようには取れてはいません。そんな中、自分の実力を十分に発揮するのは、至難の業です。
私としても、今日の演奏は、誉めてくださる方もおられますが、そうでない意見もあり、そうでない意見は自分の中でも感じている、むしろ自分が一番感じている事で、何処か不満足です。でも実は、今はこれが精一杯である事もまた正直な気持ちです。
言い訳ではなく、本当に精一杯なんです。技術的にそこそこの出来であっても、本番の日に声をなくさないように守るやり方で精一杯です。声はやはり消耗品なので、どんなに良い発声で歌っていても、身体が疲れると声も壊れ安いですし、そうすると練習量にも限りが出てきます。日本の音楽の環境では、どの方も十分に本当の自分の実力を発揮するのに、大変な苦労を強いられていると思います。
それでも、先ず生きなくてはなりませんし、それが前提の上、やはり舞台の仕事もやらない訳には参りません。先ず魂が、歌う事を求めます。なので、決して舞台人である事から完全に降りる事はできません。日本の歌手は、みんな疲れて声を枯らしながらでも舞台に立っています。何処かで折り合いを付けながら舞台に立っています。私も、なるべく舞台に立つよう心がけ、挑戦する気持ちを持つよう努力して参ります。やはり、講師である前に歌手でなくては、本当の良い講師にもなれないように思います。今日の妹の感想にはうちひしがれますが、事実なので、しかと受け止め、前向きに努力するように致します。
すっかり街の歌の先生に染まってしまった結果
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