一度でもその世界を真剣に目指して生きてきた私の気持ちは、中途半端なちょっといい声、を持ったくらいで、音楽とも真剣に向き合った事のない人にはわからないと思います。
立場もわきまえず
私の歌を批評する人も過去にはいました
批評しながら私に習う、て?
どれほどの勉強をしてもの申してるのか?
本当はそう思いながらも
頼りないとおもわれましたら、他所の先生をお探しくださいねと最初に断りをして
何年のお付き合いをしたでしょう。
私の元を離れる時も
やっぱり失礼でした
先生(私)にこうだと示すには、(発声が違うと思っている様子)自分は歳を取りすぎたので努力もできないし…
ですって…
勘違いも甚だしい
只のお客様なら私も謙虚に一つの意見として聞きます
もっと上手くならなくちゃと
一生懸命思います。
でも、その人の立場を考えると
とっても失礼に感じました
習ってる先生にあなたのやり方が違うと言いたいなら
習うべきではないのです。
でも、私は世界の歌手がどんな段階を経て
どんな訓練を成されてきたか知っています
世界の一流歌手の中に
何処に口角が下がって歌ってる歌手がいますか?
やりなさいと言われた事はやりなさい
自分がこの仕事を始めるにはほんとは
若すぎたのです
変な苦労をするなと思いました
先生は1年生、何もかも1年生
そんな言葉を浴びせられながらも
黙って健気に一生懸命教えておりました
私はそのとき、38歳だったかしら?
ほんとは屈辱ですよ。
その言葉は…
それでも私の実力は自分でもがそうだったと認めるところだったので
習いに来るので黙って一生懸命に教えておりました
お断りすれば良かった
断り方もわからなかった
カルチャーセンターが呼んでる生徒でもあったので…
とにかく、あまり深く考える事もせず
腹も立てずに教えておりました。
腹が立ってしまったら教えられませんから…
とにかく何でもかんでも受け入れておりました
20代からそうしてきたので
腹を立てなければ
自分が楽なので
でも、今頃になって
消化されないまま
こうやって残ってる
これからは、私も振る舞い方には気を付けようと思います。
断り方もわからなかったのだから、
何もかも1年生だったのでしょうね
何でも思った事を口にする
今となっては、なんて大人げない大人なんだろうと思います
エチケットも何もあったものじゃない
その方に対して思うのは、ちっちゃなサロンで歌うくらいならそれで十分綺麗です。
才能、実力、ありますよ
認めてます
でも、綺麗な声と、鍛えられた声は違います
私はデヴイーアの歌手のメトードを真剣に学びました
勿論、デヴイーアと同等にはいかない
だけれども、ベルカントのなんたるかを
この方を通してしっかりと学びました
生でこの方を4回聴きました
恥ずかしながらたったの四回ですが…
何度も何度も繰り返し、CD、YouTubeを見て研究しました
いろんな先生方から手解きも受けました
そうこうしているうちに
正に
デヴィーアのメトードを紐解こうと現れたのがあの故在原勝氏です
なんて運命でしょうか?
お客様の心あるご意見は謙虚に受け止めますが軽口を吐かせる事のないように
これからは、私も自信を持って
デヴイーアのように堂々と振る舞い
凛とした美しい気品溢れる横顔を見せられるよう精進し、努力して参ります
とにかくデヴイーアの歌唱は完璧
御歳、71歳
きちっとしたテクニックがあれば
声の衰えは遅らす事ができる
それには、相当の努力が必要です
きちっとしたテクニックを保ち続ける努力は
多分、普通の人には難しいでしょう
強靭な努力の業だと思います。
神の域です
しかし、努力を惜しまなければ
できなくはないのだと示してくれています
結果を先に求めない
順序立てて声を作り上げていきます
歌劇ノルマを歌うのに
ほんとのノルマを歌う為に
敢えて65歳まで彼女は待った
椿姫を初めて歌ったのは47歳
ほんとの椿姫になるために
47歳まで待った
準備を着々と行い
準備が整った時点で初めて披露する
そういう歌手です
みんな20幾つ、そこそこで知ったかぶりしながらピヤーっと歌ってしまう
華やかに20幾つで椿姫でデビューを飾る歌手が多い中
彼女はほんとの椿姫になるために47歳まで待つんですよ
55歳を過ぎてもノルマの役はできないと
55歳といえば、歌手キャリアの末期ですよ
既に舞台から遠退いている歌手もいるくらいの年齢
そんな風に、辛抱強くいられる人はいますか?
辛抱強く訓練をし続けるんです
辛抱強く訓練もしないで、たったと諦める人の方が、どちらかというと多いかもしれませんね
名声や地位
声に対しても、結果を先に求める人の方が多い
この方の内なる情熱と、集中力と、忍耐強さは神の域に入ります
そこまで真似る事はできなかったとしても
芸術であるベルカントとは、そういうものであるという事を知る事ができたのは
私自身も、諦めずこの世界で生きようとした
私の内なる歌に対する憧れと情熱から出会いを呼び
知る事ができたと思います。
ベルカント声楽教室、東京へ行ってきました②
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