歌を歌っても何も返ってくるものがない…
と、ぼやいていた人がいたのだけれども
歌を歌って、何か見返りのようなものを期待するのなら
それなりの働きが必要で
それはもう、よっぽど、よっぽど、よっぽどの働きをしないと貰えないわ
私は一流のオペラ歌手達から、喜びや、エネルギーを貰った事は幾度とあります
そういう歌手達は、そういう人の目に見えないエネルギーというギフトを与えてくれます
そしてそういう歌手達は、多くの人から喜んで貰える歌を歌って、それなりの報酬をもらっています
それは世界中の中で、ほんの一部の歌手だけです
私だってそんな疑問を生徒から投げられて、その言葉を最後に私の処を去られて
私も、私の働きはなんだったのか?と思いますけど・・・・
若い子供から投げ掛けられた疑問なら
その子にとって自分の人生と向き合う時なんだなと思いますけど…
音楽を通じて、人から本当の真心を還元して貰おうと期待することは
かなりの大者
私はなんの見返りをも期待せず、ただただ夢中になって
この音楽と向き合って、この世界で生きてきました
今というこのご時世の2021年5/13
8曲からなるプログラムを歌わせて頂くのですが
この時期に、人前で歌うと言うことには
大きな意味を自分で持たせて歌おうと思います
音楽に費やした時間等を考えると
世界の一流歌手と同じには行かないまでも
何か、人々にとって、意味のある歌を歌いたいと思います
例え、それが出来なかったからとて、私の中では
『音楽なんて』という言葉を吐露する事はないと思います
ちょっとやそっとでは、人から感謝のされる事のない
大変な職業を選んでしまったとは常々おもってますけれどもね
私の中にも、その方を喜ばせてあげられなかったという想いが残っています
そして、もうここから先の歌の人生では、『どうだ!』みたいな挑戦的な歌は歌わないと思います
丁寧に言って、『如何ですか?』もない
『私の歌を満足して頂けましたか?』もない
そういう気持ちで歌は、歌うものではない
結果、喜んで頂けたら『あー、良かった』と胸を撫で下ろす事はあっても
常にどう歌ったら、人から、どう聴こえるかな?
と、研究する事はあっても
満足させられないと、報酬は頂けないのだけれども
満足して頂けましたか?とそういう言葉を発する位置にいる歌手ではないことを自分は良く知っているので
それは、世界のほんの一部の歌手だけです
世界のほんの一部の一流歌手達だってそんな言葉は発してない
聞いたことがない
常に自分の歌と向き合ってます
ですが、歌う事の意味は、大きいのです
ですから私も辞めずに今日まで歌っています
私が音楽の世界から去る時には
音楽があったから…、と、音楽に感謝の気持ちを持って去るのだと思います
そして、音楽は永遠だという信念を持つ事になると思います
それと思うのは、何事も、感謝の気持ちを発していないといけないのだなと
全てに対して感謝
嫌な事に対しても感謝
嫌な出来事があって、ひとしきり怒ったとしても
人はその出来事から気がつき学ぶのですから
感謝のない処にトラブルは生まれるのだなあと思います
なかなかそれは、人間をやってる限り
難しい事だと思います☺️
歌う喜びは何処に?
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