イタリア語の発音には閉口母音(l’accento acuto) と

開口母音(l’accento grave) があります

【l’accento acuto 閉口母音 ( ´)】

Perché

【l’accento grave 開口母音( ( `)】

Città       caffè

これらの事をきちんと守って話せるイタリア人も、最近は多くないようです

歌手でこれらの事をきちんと守って歌っている歌手もどれくらいいるでしょうか?

ある人に言わせれば、言葉を扱う声楽家が

言葉に対してあまりにも無頓着である事が残念だと言う方もおられますが

日本人である私としては、とにかくきちんと

本当の意味で喉が開いて歌って欲しいし、

自分自身に対しても、音色というものに厳しく自分を見ようとしています

先ずはそれに時間がかかってしまうので

開口母音や、閉口母音等はもう、言ってられなくなりますし、やってられなくなります

情けない話なのかもしれません

厳しい方は、このような話をすると

その程度の講師なのか?と思われる方もおられるかもしれませんが

現実の現状では、ほとんどの日本人の声は

細かい発音よりも、もっとやらねばならない事があります

ヨーロッパの歌手から見て声そのものが、

どう言うことかな?と思う状態の声の人がまだまだほとんどですし

声の事ができてきたら、言葉の意味も

もっと心から音を発せられるように

外国語で話すという勉強も必要ですのに

何故か日本人は、そこを後回しにしてしまう傾向にあります

私もそうでして、40歳を過ぎてから

言葉の勉強をするようになって

本当に恥ずかしい話です

ヨーロッパから来た文化ですのに

日本の中だけで、日本人同士で

あーだこうだ、やっていても本当はらちが明かないのですけどもねぇ

やはり話して、どんどんヨーロッパの方々と交流を持って

ヨーロッパ人から習わなくてはならないことが沢山あります

ヨーロッパの伝統的歌い方や、音楽様式等もいろいろあります

そうでないと、人の心に本当に響いていく歌は歌えません

それは流暢に話せる友人の歌や、先生や、諸先輩方の歌を聴いていて明らかです

もしこれから本当に時代が代わり教育も変わって行くならば

各専門家に必要な教育にもっと集中できる

カリキュラムや環境が必要だなと思います

大変重たい話になってしまいました

私は今からでも、ずっとこれらの事を勉強しながら

研究の成果を披露していく場を作って行きたいと思っています

それから、海外とも交流ができるよう

何か足掛かりを作りたいとも思います

思うは易しいですけれども

実現はなかなか大変な事ですね

開口母音と、閉口母音がある事を知っているだけでも

何かがまた違うかもしれません

声楽愛好家さんも、専門家さんも

知っておきましょうね